ミラクルクリームソーダ

いい加減にしてください

10年分の答え合わせ

もう1週間前の話なのだけど。

久しぶりに下北沢に降り立った。

駅の工事が終わってから来るのはまだ2回目で、いまいち落ち着かない。というか迷子。駆け込みカレーフェスで賑わう改札で待つこと数分、隣のピーコックから小走りで現れたキャワイイ女の子は私の中学の同級生だ。

この子と会うのは3年ぶりであり10年ぶりだった。というのも、在学中の私たちは「共通で仲の良かった子の友達」という繋がりで挨拶程度の関係。卒業後ももちろん個人的に連絡を取ることもなかったし、成人式の同窓会でも顔を合わせた記憶がない。しかし大学4年の夏、それぞれ東京で就活をしていた私たちは偶然にも原宿のとある路面店の中で遭遇する。道がわからず涼しい通路でGoogleマップを見ていたとき、ふと顔を上げたら目の前に知っている子がいた。目が合って「あれ?!?!」となるまでの絶妙なタイムラグは外国との中継のようだった。その時は軽くお互い頑張ろうね〜くらいの感じで別れた。

結果として私は半年後に上京し、彼女は地元で就職したので、その先もずっと関係に進展はなかったのだけど、ツイッターやインスタグラムはずっとお互いにフォローしていた。歳を重ねればライフスタイルも変わる。私たちはそれぞれがバンドを追いかけるようになっていて、それをお互いに知りながらも平行線の関係だった。

そして3年が経った今、ついに彼女が上京してきたのである。インスタグラムのコメントをきっかけにやり取りをし、この日の会合が決まった。

 

とりあえず、結果から言うと超楽しかった。し、お互いの10年を数時間で回収するのは到底無理だった。話したいことが止まらない。在学中の倍以上は喋った。1つ喋ると10の枝が出る。どれくらい喋ったかというと彼女が終電のことを忘れて無事逃してしまったくらいには喋った。

中学の友達とは98%疎遠になっている私はもう地元の同級生のことを全く知らない。そもそも誰がいたか思い出すところから結構難儀だった。あいつは結婚してもうすぐパパだ、あの子はあいつと付き合ってる、あの子はいまキャバ嬢になってる‥、初耳な話ばっかりでめっちゃ面白かった。のと同時に、少しだけ悲しくなった。

あの頃の女子特有の派閥問題。あの子、あの頃私のことどう思ってたかな?今も嫌ってないかな?インスタフォローされてホッとした。逆にあの子のフォローはビビった。 あの頃はどうかしてた。くだらなかったね。つまらなかったね。どれもこれも「今だから言える」ことだった。記憶を水に流すことは出来ないけれど、供養できることはあるのかなと思った。

 

あともうひとつ、私は多分当時から比べると相当社交的になった(と思っている)。当時は引っ込み思案とビビリ具合が今の倍くらいだったから、全然意思表示しないし、なんかよくわかんない奴だっただろうなと思っていた。ので、「私多分絡みづらい奴だったと思うんだよねw」みたいなことを零したら「嫌なイメージなかったけどな?」と。なるほど、ありがとう。じゃあ‥「害はないけど特段なにもない的な?w」と言ったら、ワンテンポ遅れて2人で「wwwwwwww」となった。やっぱりなぁ〜〜〜。

あの頃キツかったよね、ならそれはそれで良かったのだ。「印象のない奴」が1番辛い。あの頃の私は多分「それ」だった(その後は印象的な人間だったのかと言われるとわからないが)。今の私はちゃんと印象のある人間になれているかな??

そんな感じでたわいもない思い出話を「時効時効〜ッ!」ってノリで語り合った。あの頃の自分がどんな存在だったのかも再確認したし、改めてもう10年経つんだね、すげぇな。って思った。お互いが10年無事に生きて今ここで酒飲んでるのすげぇなって。生きてるってすげぇな。命ってすげぇな。記憶ってすげぇな。スッゲーーーーーナッ!!!人生を感じた(壮大)

 

なんかさ。

辛いのは今だけだよ!とかいう言葉は微塵も励ましにならないことはわかってるんだ。未来がどうこうじゃなくて今が死にたくなるほど嫌なんだもん。でもその未来とやらに辿り着いてみたら、思ったより自分正解だったじゃんって思えること結構あると思うの。そういう苦しみを知っている人ほど、本当は沢山正解していると思うの。

そういえば合流したとき、彼女はさらりと「今日は答え合わせしよう!」と言っていたけれど、この日は私にとって本当に「答え合わせ」だった。ひとつ荷物を下ろせた気がした。

 

これ、いつか本人に読まれてしまったらすごく恥ずかしいな(笑)でも私にとってはそれだけの意味を持った夜だった。

 

こういうことが起きる年齢に来ているのかぁ。という感慨深さと共に締めさせていただきます。

 

 

 

そういえば昔ロッ○ンオン関係の某サイトに記事載せてもらった時、すぐ私が書いたものだと気付いて「良い記事!」って連絡くれたのこの子だったな。もう一度人生クロスするのは運命だったのかもしれない。

 

 

占いと運命は都合いいときだけ信じる派♡

 

 

まったねー!